航空機はさまざまなルールのもとに運航されている。
それを巧みに整理し、安全を保つことが航空管制官の役目である。
本書は「空の交通整理」とも呼ばれる航空管制を、その歴史から現状や問題点、業務内容まで幅広くとりあげた内容となっている。
巻末には用語解説、パイロットと管制官の交信の実例を収録!
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■サイズ:四六判
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【目次】
第1章 民間航空と航空管制の歴史
1.航空機と航空会社の起源
2.航空管制の始まり
3.わが国の航空管制
4.民間航空会社に関する国際条約と航空交通業務
第2章 飛行方式及び空域の種類
1.国際間の取極めと航空法
2.有視界飛行方式(VFR)
3.計器飛行方式(IFR)
4.その他の飛行方式
5.空域の種類
・航空路誌(AIP)
・R−NAV
・高度計規正値(QNHとQNE)
6.わが国の空域の現状と問題点
(1)関東空域
(2)関西空域
(3)中部空域
(4)沖縄空域
(5)空域の問題点
7.飛行情報区(FIR)とその業務及び費用負担
第3章 航空交通管制業務
1.航空管制の法的根拠
2.航空管制の種類
(1)飛行場管制
・ライトガン(可視信号)
・空港面探知レーダー(ASDE)
・場周経路
・最低気象条件
・航空機の後方乱気流
・騒音対策上の配慮
(2)着陸誘導管制(GCA)
(3)進入管制とターミナルレーダー管制
(4)航空路管制
・飛行計画
3.航空管制の安全間隔
(1)飛行場管制の場合
(2)進入管制の場合
(3)ターミナルレーダー管制の場合
(4)航空路管制の場合
・巡航高度
4.航空管制官への道
第4章 航空管制のための施設及び機器
1.通信機器としての有線、無線電話
2.レーダー
・SSRモードS
3.管制塔
4.IFRルーム
5.航空路管制機関
・FDPシステム
・RDPシステム
6.航行援助施設
(1)無指向性無線標識施設(NDB)
(2)計器着陸装置(ILS)
(3)超短波全方向式無線標識施設(VOR)
(4)距離情報提供装置(DNE)
(5)極超短波全方向方位距離測定装置(TACAN)
第5章 航空管制に使われれる用語
1.管制用語の基本
2.数字
(1)時刻
(2)高度
(3)距離と速度
(4)その他の数字
3.文字と語句
4.飛行場管制業務の主な用語
(1)滑走路の指定
(2)離陸許可
(3)着陸許可
(4)地上の滑走の指示
5.レーダー管制の主な用語
(1)レーダー識別
(2)誘導の際の指示
(3)視認進入の承認
(4)交通情報
6.航空路管制の主な用語
(1)管制承認
(2)高度変更の承認
(3)通信の移管
(4)聴守の判断
第6章 管制が関係した航空事故
1.名古屋空港の滑走路上での衝突事故
2.ニューヨーク上空での空中衝突事故
3.ナント(フランス)上空での空中衝突事故
4.バージニア州ウェザー山での墜落事故
5.ザクレブ上空での空中衝突事故
6.ロス・ロデオス上空での空中衝突事故
7.駿河湾上空での異常接近事故
・パイロットの見張り義務
・進路権
第7章 これからの航空管制
1.CNS/ATMと運輸多目的衛星
2.航空交通流管理と空域管理
3.次世代航空管制システムの効果
英文略語解説
交信実例